エッセンシアなどを使った最新のダイレクトレストレーション
間接療法であるインレーやクラウンと比較して直接法であるコンポジットレジンによるダイレクトレストレーションは
MI(歯をなるべく削らない治療法)としてとても良い方法です。
エッセンシアなどの審美的に優れた材料を用いて治していきます。
ダイレクトレストレーションとは?
虫歯を削った後に、コンポジットレジン(プラスチック)を直接詰める(充填する)方法です。この方法が現在のようにきれいにそして安定して施術できるようになったのには3つの理由があります。
- エッセンシアに代表されるようなコンポジットレジンの材料開発により近年とても優秀な素材が登場してきました。これらは耐摩耗性や審美性に優れ、長く口腔内に維持できるものになってきています。
- コンポジットレジンを歯に付ける接着テクニックの向上により長期の安定が望めるようになった。
- 接着に必要な防湿のためのラバーダムのテクニックが向上しました。
このような理由で長期間安定できる修復方法がダイレクトレストレーションです。
ダイレクトレストレーションの特徴:レイヤリングテクニック
ダイレクトレストレーションはここ10年で大きくそのコンセプトが変りました。以前は単色のレジンで充填する方法が主流でしたが、現在ではセラミックスの製作に近づけるよう積層法(レイヤリングテクニック)を用います。
歯はよく見ると単色ではなく透明度のある色で所々色が違います。これは元々歯は3層構造になっており、特にエナメル質と象牙質の厚みや偏在により色調が異なることで生じます。また、歯の先の方はマメロン形態やハロー効果などの特徴の再現が必要な時もありそれらを単色で表現するのは不可能です。
このレイヤリングテクニックを用いるとより審美感のある歯を再現することが可能です。しかし、このテクニックを用いるには、ラバーダムや接着法も含め診療時間の長くなる(1h)治療になります。
ダイレクトレストレーションの費用
前歯のダイレクトレストレーション
- 小さい(切端を含まない)もの 2万円
- 大きい(切端を含む)もの 4万円
奥歯のダイレクトレストレーション
- 隣接面を含まないもの 2万円
- 隣接面を含むもの 4万円
ダイレクトレストレーションの治療回数
ダイレクトレストレーションの治療は、基本的に1回の治療で完了します。多くの場合麻酔下で治療を行いますが、虫歯がとても深い場合神経を守る治療をしてから2回目にダイレクトレストレーションを行う場合もあります。
よくある質問Q&A
- Q1ラバーダム防湿はどのような目的で使いますか?
- A:唾液や呼気の水分によるダイレクトボンディングの阻害から接着を守るために使います。
- Q2治療には麻酔を使いますか?
- A:ほとんどのケースで麻酔を使います。
- Q3治療後痛みは出ますか?
- A:多くの場合痛みが出ることはありませんが、神経を守る治療に至るような深いケースで痛みが出る場合があります。
- Q4歯にどのようにコンポジットレジンをつけていきますか?
- A:プライマーとボンディングという接着のテクニックで歯にコンポジットレジンをつけていきます。
- Q5壊れることはありますか?
- A:強い力が加わった時に割れたり外れたりすることがあります。また、柔らかい材料なのでセラミックスやメタルと比較して削れていきます。