神経を取らないということは、歯の寿命を自分の寿命まで永らえることになることが多いです。
逆に神経を取ると、二つの大きなマイナスを抱えることになります。神経を取ると歯が割れてくることがあります。神経があるときは稀にしか起こりません。歯が割れると結果的に歯を抜くことになります。
もう一つのマイナスは、神経を取ると根管治療という神経の治療を行いますが、後々根の先に病変という骨を溶かす炎症性の病気ができることがあります。
割合としては3割ぐらいともそれ以上とも言われます。根の先に病変ができるとその病変から炎症性の物質が血管を介して全身に流れていくことが示唆され始めています。
神経を取らないということはその歯自体の寿命を永らえ、全身の健康を守ることになります。ですからなるべく神経を取らない方法を選択していくことはとても大切なことになります。
神経を守る方法は3つあります。
この方法は神経のところまで虫歯は到達していない(露髄はしていない)が、神経に障害を起こしていると考えられるときに行います。神経を鎮静し守っていきます。
この方法は神経のところまで虫歯が到達して(露髄して)、神経に直接障害が及んでいる時に行います。神経の表面に神経を守り将来生体由来の物質を作るための素地を作ります。多くの場合MTAセメントなどの材料を歯髄との接触面に使います。
この方法は神経に大きく虫歯が進行しているが、今までのように一度に全ての神経を取らずに健康な神経を残していく方法です。少しでも健康な神経を残すことで根の先の病変形成を阻止していきます。最近注目されている方法で直接覆髄法からいきなり全ての神経を取ることへの抵抗感から研究されている領域です。神経の健康度の判断が成功に影響してきます。
3つ方法ともにできる限りラバーダム防湿を行います。
1回目の治療は、麻酔をかけた後に虫歯を除去し、神経を守るセメントで神経を保護します。30分から1時間の治療です。その後、数週間の経過期間を経て、神経に症状が出なければダイレクトボンディング法(1回)かインレー修復(2回)を行います。
1回目の治療は、麻酔をかけた後に虫歯を除去し、露出した神経を神経を守るセメントで保護します。30分から1時間の治療です。その後、数週間の経過期間を経て、神経に症状が出なければダイレクトボンディング法(1回)かインレー修復(2回)を行います。
1回目の治療は、麻酔をかけた後に神経上部を除去し、露出した神経の下部分を神経を守るセメントで保護します。30分から1時間の治療です。その後、数週間の経過期間を経て、痛みが出なければダイレクトボンディング法(1回)かインレー修復(2回)もしくはクラウン治療(3〜4回)を行います。