奥歯の治療においては虫歯を治すとともに噛み合わせに関して十分な配慮が必要となりますが、前歯の治療においては虫歯の治療とともに審美的な配慮が必要となります。
前歯の治療を審美の改善という観点から考えると以下の4つの治療法があります。1から4に向けて歯を削る量が増えていきます。
ホワイトニングは全く歯を削らずに漂白する方法です。基本的には虫歯がないのが前提です。色を自由に設定することはできませんが、現在の色調より少し白くなります。
ダイレクトボンデイングは、基本的に虫歯のある歯に行う処置で虫歯治療も含めきれいに見せる治療法です。色調は自分の歯に近いもので直す場合と白くする場合があります。コンポジットレジンというプラスチックで治療するので時間が経つと変色したり汚れがついてやり直すこともあります。
ラミネートベニアは歯の表面に薄いセラミックスを貼り付ける治療です。基本的に虫歯治療より審美的要素で治療を行うことが多いです。歯の表面を一層(0.5mm程度)削りますが、その削る量は少ないので比較的低侵襲の治療法です。色調は希望通りの色にできます。外れることもありますが、その際はそのままつけられることが多いです。色のコントロールが十分にできることと、削ることが少ないことを考慮に入れるととてもいい治療法であるといえます.
セラミックスクラウンは基本的に神経を取るような大きい虫歯治療の時に行います。よく行われる治療法になります。色調は自由に選択できます。とてもいい治療法ですが、侵襲が大きいのでアフターケアーも十分に行わなければなりません。また、このセラミックスクラウンの治療は噛み合わせに関しても十分配慮して治療をしなければなりません。
前歯の審美治療と審美治療の方法についてお伝えしました。特に前歯は口を開くと一番見える部分になるので、ただ治療するだけでなく審美的な部分にも気を使わなければなりません。そして、治療法によっては噛み合わせを意識する必要があるので、じっくりと相談しながら患者様自身の望む治療を行うようにしましょう。